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2025年07月23日(水)
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大林組 年初に2016年環境表彰を実施

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大林組 年初に2016年環境表彰を実施

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グループ全体を対象に、環境分野に取り組む
大林組は、1月4日に2016年環境表彰を実施した。同社は、事業活動を通じて地球環境の課題解決に取り組み、持続可能な社会の実現を目指すことを掲げている。

この表彰は、グループ全体として従業員の意識を高め、取り組みを強化するために行うものだ。

今年は、活動事例の中から、汚染土壌の浄化、汚泥排出の抑制、省力化工法などにおいて先進的な試みを行った5件が選ばれた。

大林組
クロロクリン工法の開発・普及プロジェクト
クロロクリン工法とは、微生物の力で汚染土壌を浄化する揮発性有機化合物で汚染された土壌や地下水を、掘削せずに原位置で無害化するバイオ処理工法。食品由来の微生物栄養剤を汚染土に注入することで、その土地の微生物を活性化させ浄化する。

従来工法で使用する大型重機が不要なため、騒音・振動も抑制でき、これまでと比較してCO2排出量を約85%、エネルギー使用量を約90%削減可能だ。

砂から粘性土まで幅広い質の土壌に対応できることから地層ごとに工法を分ける必要がなく、工期短縮、コスト削減にも貢献する。

開発以来、改善・改良を重ねた結果、重金属汚染にも適用可能となり、現在23件の汚染現場で適用され、今後も工場跡地の再開発や稼働中の事業所における環境修復工事への適用が見込まれている。

再生可能エネルギーを活用した建設プロジェクト
近年、大規模災害時にも被害を最小限に抑え事業を継続させられるかに注目が集まる。プロジェクトでは、国際石油開発帝石 直江津東雲寮にBCP(事業継続計画)対応型の電力供給システムを構築。

遠隔BEMSを用いてエネルギーの利用状況などを検証、分析し、運用改善提案などを継続的に実施。その結果、CO2排出量34%の削減、建物の一次エネルギー消費量24%の削減を実現。また、多様な電源を組み合わせ電力の自立を可能にした。

水閘門改築工事における環境負荷低減プロジェクト
伊勢湾と日光川の水位差を調整する日光川水閘門の改築では、施工現場は藤前干潟(ラムサール条約登録湿地)に隣接。環境への配慮が最重要課題だった。

基礎杭のコンクリート打設時には、海中へのコンクリートの漏出を防ぐため、既存工法を改良し、環境への負荷を抑制。

また、躯体の一部は工場で製作し、現場での工程を省略できる工法の採用や、建設副産物の抑制に努め、3R(リデュース・リユース・リサイクル)活動に取り組み、廃棄物を削減。

建設汚泥の発生を抑え多様な生き物を育む干潟を保全できたことから、これらの工法は高く評価され「平成27年度3R推進功労者等表彰 国土交通大臣賞」を受賞した。

杭頭処理時の騒音・粉じん低減プロジェクト
市街地でのビル建設現場において、コンクリートを削る「はつり作業」の騒音対策は、多くの現場の課題だ。

プロジェクトでは、騒音規制法上の基準騒音レベルを確保し、粉じん低減を実現するために「鋼製防音カバー」を製作。内部で杭頭処理作業を行えるようにした。

杭頭防音カバーは、作業効率を高めるため、内部に照明設備を設置。クレーンでの盛り替えが可能な大きさ、重量としている。

その結果、防音カバー内での騒音値103デシベルが防音カバー外周辺では72デシベルとなり、敷地境界部では、はつり作業を感じられないほど静かな環境が確保できた。また、カバー内に集じん器を設けることで作業環境の改善も図れた。

水平多工区構工法を活用した3R活動プロジェクト
東日本大震災以降、被災3県では復興工事の影響で、作業員不足やコンクリートの出荷制限などの問題があった。

従来の工法は、少ない工区数で多くの作業量を消化していた。そこで工区数を増やし、各工区の作業量を平準化する水平多工区構工法を開発。

まず、2スパン分の柱梁をユニット化し、機械式継手に変更することで、ガス圧接に伴って発生するCO2を削減。各職種の作業量を一日程度で完結できるように工区割りし、各作業員が毎日同じ作業を繰り返せるようにし、空き時間を削減した。

また、2スパン分の柱梁のユニット化や、こざかい壁専用の大型型枠の開発により、環境負荷を大幅に低減し、生産性の向上も実現した。

3R活動に積極的に取り組む姿勢が高く評価され「平成27年度3R推進功労者等表彰 推進協議会会長賞」を受賞した。

(画像はプレスリリースより)


外部リンク

大林組 プレスリリース
http://www.obayashi.co.jp/


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