新興国向け漏水対策
日立製作所(以下、日立)は、6月10日、東南アジアをはじめとする新興国を対象に、ITを用いて漏水管理業務の効率化を図る「新型漏水管理システム」の販売を開始した。
新興国では、人口の増加や経済発展に伴い、浄水・造水施設の整備が進む一方で、水道管からの漏水が問題となっている。近年、センサー情報を活用して、配水管のノイズなどから漏水を検知するシステムの開発も行われてはいるものの、使い勝手が悪いうえ、漏水を検知しにくいなどの課題が挙げられていたという。
新システム概要
新システムには、水道管網に取り付けた流量・圧力センサー情報、アセット情報、水道管網中の水流をシミュレーションし、流量、流速、圧力を推定する「水理解析技術」を組み合わせた、日立独自の解析技術を採用。
配水地域を複数の小エリアに仮想的に分割し、漏水量の多い小エリアを推定することで、漏水対策を行うべき地域が明確になり、漏水管理業務を効率的に進めることができる。
また、このシステムは、最小で、流量センサー・圧力センサーを配水エリアの入り口に1つ、圧力センサーを分割した小エリアに1つずつ設置するシステム構成であるため、導入費用削減に貢献するという。
水環境の課題解決に貢献
日立は、新システムをキー製品の1つとして水環境ソリューション事業のグローバル展開をさらに強化・拡大していく考えだ。
また、配水ポンプの省エネルギーや漏水低減を図る日立独自のシステム「配水コントロールシステム」とあわせ、漏水率が課題となっている国に積極的に提案していく方針である。
(画像はニュースリリースより)

日立製作所 ニュースリリース
http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2015/